先年末の雪上訓練では山頂付近の暴風雪の為に時間を取られて十分な訓練が出来ませんでした。今回は十分訓練するべく気合を入れて前泊で大山に向かいました。(本当はテント泊したかっただけ)夏山登山道の最初から結構雪が締まっていて気を緩めると滑ってしまうような固さでした。三合目を過ぎるとストックやピッケルの支え無しでは苦しい状態となりましたが、訓練なので靴裏全体で踏ん張りながら歩いたり、ステップを切りながら何とか登って行きました。さすがに通常に登るより2倍も3倍も疲れるので、5合目付近からピッケルを出して補助しながら登りました。ピッケルの石突きを突くだけでも全然安定感が違います。実は2週間前にぎっくり腰になっていて微妙な体調でしたが、まあまあ体調が良かったのと、あまりに天気が良かったので山頂に行くことに決めて六合目からアイゼンを装着しました。途中から別山のバリエーションルートを登っているパーティーが見えました。見ているだけでもヒヤヒヤします。山頂に到着した頃にはガスってしまったので先に昼食を採りました。昼食後にはガスが晴れて剣ヶ峰や烏ヶ山がはっきり見えて登った苦労が報われました。下山時には七合尾根を下って、元谷でビーコン捜索訓練、弱層テスト、埋没体験、滑落停止を行いました。弱層テストではコンプレッションテストを初めて実施したのですが、結合力が強くMAXでもずれませんでした。雪の結晶をルーペで見るのを楽しみにしていたのですが、天気が良すぎたせいでどれも濡れたざらめ雪にしか見えず残念でした。山頂付近であれば見れたかもしれません。今回スムーズに行動できましたが、やはり山頂に登ってしまうと訓練時間が少なすぎるので訓練目的の場合、登るのは六合目くらいで止めておく必要があると感じました。