稲叢山(イナムラヤマ:1506m)は四国 石鎚山の東、赤石山の南に位置する高知県にある山です。山行計画で新日本百名山であるとの紹介があったので期待を膨らませて参加しました。行きの道中では晴れ間もあり天候を心配していたのが嘘のようでした。ところが寒風山トンネルを抜けると天気は一変し、ガスが立ち込め小雨も降っているという状況になりました。四国山脈の北と南でこんなに天気が違うとはビックリでした。どうもこの日一番天気の悪い場所にある山を選んでしまったようです。
いつもの国道194号線の寒風山トンネルを過ぎて新百名山稲叢山への看板のある分岐を東へと入っていきます。四国の山へのアプローチは本当に難所が多いのですが登山口のある稲村ダムへの道もご多分に漏れずでした。灯がなくガスで視界不良のトンネルでは異界に吸い込まれそうでした。
ダム湖の駐車場(1150m)から小雨の中スタートしました。渓谷登山道・伝説の洞窟コースを登ります。このコースは稲村ダム湖奥の渓谷に沿って稲叢山の中腹を横切るように進むコースで、大きな滝があったり、巨岩が現れたり、巨岩の中に洞窟があったりと変化に富んで楽しめました。岩窟には平家伝説が残されている物もありました。低山で滅多に見ないような巨岩と小雨とガスで白く霞んだ景色がなんとも言えない幽玄な雰囲気を醸し出していました。
稜線に取りついた後は先に西門山(1497m)までピストンし、その後稲叢山へ登りました。ガスで周りの景色はほとんど見えませんでしたが、シャクナゲやゴヨウツツジがわずかに咲いていて癒されました。
新百名山の名は伊達ではなく、天気の良い日にまた登ってみたいと思わせてくれる山でした。
企画してくれたSさん、参加されたメンバーの方楽しい山行になりました。ありがとうございました。