台湾雪山(せつさん)は台湾第二の高峰で、富士山より110m高い山です。初日は台北から武陵農場行きのバスに乗り、下車後徒歩で登山口に向かいます。農場から登山口までは公共の交通機関やタクシーは無いので、約2時間半程の車道歩きになります。登山口付近はオートキャンプ場になっていてキャンパーと猿で賑わっています。登山口で事前申請していた国家公園の入園許可書と入山許可書を提出し、初日の宿泊場所のシチカ山荘に向かいました。山荘に到着した後に沢山の学生のグループやツアーの団体や家族連れが沢山来て、小屋は80パーセント位埋まりました。小屋内は多分15度くらいだったので夏用の寝袋で大丈夫でした。トイレや水道もあり、便利で快適な小屋です。ただ、雨漏りしている箇所がありました。
翌朝、電波受信しなくなっていたので電波時計を時差分1時間ずらしていたのですが、何故か受信して知らない間に日本時間になってしまっていました。途中で1時間早い事に気が付きましたが、Sさんも起きてきて準備していたのでそのまま予定より1時間半早く出発しました。起きた時は星空が良く見えていましたが、日が昇るにつれてガスが沸いて、雪山東峰に着く前にはカッパを着用しました。東峰では雨も止み、周囲の山並みが見渡せましたが、相変わらず天気は良くなりそうな気配はありません。すでに標高は3千メートルを越えていますが、樹林帯なので、2千メートル付近を歩いているような感覚になります。369山荘に到着すると沢山の登山者が居ましたが、出発する気配がありません。聞いてみると天気が悪いので良くなるのを待って出発するとの事でした。この山荘は厨房が充実していて、お湯も頂くことができます。369山荘から斜面をトラバースしながら登っていくと2006年に発生した山火事の跡が見られます。13年も前ですが、焼け跡は生々しく残っていました。カールに到着すると、ガスの切れ間から雪山の山頂を見る事ができました。ただしなだらかなのでピークらしくはありません。ここからは岩がゴロゴロした道をつづら折りに登ります。標高が高いせいで、頭痛はしませんが、すごく息が切れて休み休みにしか登れません。台湾の登山道は登山口から山頂まで100メートル単位で標識があるので、あとどれくらいで到着するのかがとても分かりやすいです。山頂が近くなると励みになります。山頂に到着しても相変わらず周囲は真っ白でした。待っても回復しそうにないので、30分程休んで下山しました。
3日目下山のみです。下山途中の農場に着く手前に雪山の展望ポイントがあります。行きはガスって見えませんでしたが、帰りは何とか見る事ができました。バスの便に間に合うように早めに出発しましたが、早すぎてバスの時間の2時間半前についてしまいました。しかし到着して20分もすると売店が開店したので、温かいカップ麺食べながら台湾ビールを飲んで疲れを癒しました。台湾には飼い犬を放し飼いにしている場合が多いのですが、ここにも人懐っこい犬がいて、僕に絡んできました。僕の家で飼っている犬より懐いていたので変な気分でした。
台湾の高山は基本申請が必要なので、日本の様に激混みはありません。また小屋も無人小屋なので、静かに山を楽しみたい人には良いと思います。またいつか計画して別の山に登りたいと思いました。