今回の山行は実践読図講習ということで、瀬戸内市の邑久の細道アルプスに行きました。登山口はキャンプ場のすぐ横で少々狭い道路を数分走ったところにありましたが、駐車場は広く川も流れていてキャンプをする人にとっても素敵な場所だと感じました。登山口では今回リーダーのOさんによる座学から講習がスタートし、初歩の等高線についての説明から記号の見方、実際に地図に尾根と谷を探して書いてみたりと、わかりやすくかつ丁寧に教えていただきました。座学が終わったところで、Oさんからの早速の出題で「登山口はどっちの方向にあるでしょう」との話がありました。分岐等で進路を決める際には出題をされ、皆で相談をして進路を決めるというものですが、間違っていても何も言われませんでしたので答え合わせをしながら進むという内容となり、とても楽しく教えていただきました。色々な方の意見が有って「なるほど!そういう見方や考え方も有るんだ。」と物凄く参考になり、そして大変勉強になりました。登山口から急登を登り住宅と畑を通り過ぎると、大賀島寺という立派なお寺に到着しました。境内には八重桜が見事に咲いており、皆さんの目を楽しませてくれました。境内から見晴らしのよい展望台に向かって歩くと、Oさんから檜の木や地方の文化についての説明も有り、読図だけでなく他の知識についても教えていただき、Oさんの登山に対する情熱や知識の幅と奥深さに感銘を受けました。しばらく道路と樹林帯を歩くと遠見岩という見晴らしのよい岩に到着し、登るのに少々危険を感じる岩でしたが、女性陣が挙って登られて写真撮影をされてました。樹林帯を戻り、分岐にて小休憩をして会話に華を咲かせた後、呼吸根という大変珍しい木を拝むことができました。木が呼吸をする為に根っこが地面から生えているというもので、自然の偉大さと英知を感じずにはいられませんでした。次の目標地点の高雄山に向かうにあたり、コンパスに目標地点の方向を覚えさせるという方法を教えていただきました。一度方向を覚えさせると、視界が利かなくなり目標地点が見えなくても進行方向が分かるという素晴らしいテクニックで大変衝撃を受けました。高雄山に向かう途中、藪の中で鳥の巣を発見しました。ほぼ身長と同じ高さに有り、近くで鳥の巣を見たのは初めてでこれまた珍しい経験をしました。偶然かはわかりませんが、地図を見るとその地点は”鳥巣”という地名でした。高雄山を過ぎた地点で一度進路を間違えましたが、コンパスを使いランドマークの2点より自分の現在地を割り出すという技法も学ぶ事もでき、ルートを修正できました。ルート修正後、見晴らしの良い展望台に到着し、昼食休憩をその場所でとりました。会話の中で登山中のバテに関して栄養と生理学の話があり、ここでもOさんの知識の深さを伺い知ることができました。昼食後歩を進めて長谷越え・長谷山を経由し、ダンガメ山頂で全員で集合写真を撮りました。写真撮影用に三脚代わりの台座が建てられていたのが、凄く印象的でした。ダンガメから最終目的地の砥石城跡まで神社を経由し、稜線を歩きました。途中つつじの小路という場所を通りましたが、時期が少し遅かったので枯れた後でしたが、シーズン中は物凄く綺麗な場所だろうな~と思える場所でした。砥石城跡に到着し邑久から岡山市までの町並みを眺める事ができ、さらに今日歩いてきた道を眺めることもでき、疲れも飛ぶ瞬間でした。休憩中にOさんから天気についての話も少し触れていただき、そこでも大変為になる話しを聞かせていただきました。駐車場まで下山後、近くの畠山製菓さんに寄りお菓子を買って帰り、お土産までできて大変充実した山行になりました。今回の山行で特に勉強となったことは、道に迷わない為には「先入観を持ってはいけない・地図ばかりを見ない・様々な情報から正解かを判断する・間違えた時は元の位置に戻り修正をする(間違いに気づくことが大事」と、一度の山行ではこんな勉強できた事は初めてじゃないかと思う程でした。次回も読図講習が有れば是非参加していきたいと思い、今回教えていただいた事を忘れずに即実践で使用して技術として身に着けていきたいと感じました。