9/14(金)~17(月) 権現岳~赤岳

初日、登山口の舟山十字路に着いたものの人影はなく、雨も打ち付けてどうにも気が滅入ってしまう。車中で暫く悶々としたが、「ここまで来て今さら」ってことで気合を入れ直し登山口を出発。聞こえるのは雨音だけの静かな山道。展望もなくひたすら長い登りの西尾根だったが、濡れた森はとにかく緑が綺麗でした。いたるところで美味しそうなキノコ達が、下草の間から顔を覗かせていたので何だかワクワク。ほんとにたくさんの種類のキノコが生えていて、判ったらきっと楽しいだろうなあ。誰一人いない西岳山頂(標高2398m)を越えて、正午過ぎに今夜のテン場となる青年小屋に到着。小屋には観音平から登ってきたパーティーが結構いましたが、みなさんテント設営を辞めて小屋泊まりにされたようで、結局テント泊をしたのは僕らだけでした。2日目の朝、雨は上がりましたがどんよりとしたガスで回りは何も見えません。展望も全くないので編笠山登頂は諦めて、権現岳を目指して出発。雨に濡れた岩場は滑りやすいので気が抜けません。途中スリリングなクサリ場のトラバースを抜けて、ノロシバ~ギボシを越えるとすぐ権現小屋です。小屋から権現岳山頂は目の前です。7時40分山頂(標高2715m)に着きました。久しぶりの山頂でしたが、ガスで何も見えなかったのが残念でした。下りに現れた有名な61段の長い長いハシゴを慎重に降りて、次のピーク旭岳(標高2672m)を越えた8時40分頃、辺りを覆っていた雲が少しづつ切れ始めました。ガスの合間から茅野の街並みが見えた瞬間は感動的で思わず全員声が上がりました。続いて南面に富士山が見えてくるとボルテージはMAXに。やっぱり展望が望めるとテンションが上がりますね。キレット小屋で小休止を終え、いよいよ最高峰赤岳への登りが始まりました。登り始めるとすぐ、一瞬全てのガスが晴れ渡り赤岳の全貌が目の前に現れました。灌木の緑と赤岳の赤い岩肌そして真っ青な空と真っ白な雲です。この山行中唯一の最高の展望が開けた瞬間でした。赤岳から右には切り立った天狗尾根が続いていて圧倒されます。ホントに素晴らしかった。相変わらず急な崖の登りです。赤岳の名前の由来である赤い岩肌を落石を起こさないように慎重に登っていきます。全く展望のない真っ白な山頂ですが、12時半頃赤岳山頂(標高2899m)に無事登頂。山頂小屋で小休止をした後、地蔵尾根を下って行者小屋で今夜はテント泊です。天候が悪いにも関わらずテント村は一杯でした。八ヶ岳の人気はやっぱりスゴイですねえ。雨中の登りに始まった今回の山行でしたが、初日以外はカッパを切ることもなく、気心の知れた仲間と南八ヶ岳にどっぷりと浸れた楽しい山行でした。お疲れさまでした。